ファシリテーションのゾーンモデル(提案)

2011年6月14日(火)南山大学人文学部心理人間学科専門科目の「人間関係プロセス論(グループプロセス)」の第10回目の授業が行われました。
この授業は、グループプロセスを理解すること、グループプロセスに気づくこと、そしてそのグループプロセスに働きかけることを学修目標として、行われています。
グループへのかかわり方、特にファシリテーションのあり方を学んでもらうために、ファシリテーターの立ち位置について、ゾーンモデルとして下記の図のように例示して、説明を行いました。
かなり学生には伝わりやすいモデルであったようです。ファシリテーターのありようをふりかえる際にも、自分がどこのポジションにいたかを確かめる考え方として浸透し始めています。これからの、ファシリテーションのありようを示すモデルとしても、積極的に使っていきたいと考えています。
ファシリテーションゾーンモデル.002.jpg
コンテント・ゾーン→メンバーと一緒になって、ファシリテーターがコンテントレベルで活動に参加している状況:メンバーと一緒にグループ活動を楽しんでいるファシリテーター
リーダーシップ・ゾーン→ファシリテーターがグループメンバーに、リーダーシップの働き(機能:タスクプロセス、メインテナンスプロセス)を発揮している状況:直接活動を促進しているファシリテーター
ファシリテーション・ゾーン→ファシリテーターがグループのプロセスに気づき、そのプロセスの状況をメンバーが気づくような問いかけをしている状況:メンバーのプロセスへの気づきを促進しようとするファシリテーター
オブザベーション・ゾーン→ファシリテーターはグループ活動に関わらず、ただ観察をしている状況:そばにいて観察だけをしているファシリテーター
以上の4つのレベルのファシリテーターのポジショニングを想定してみました。いかがでしょうか?皆様方のファシリテーターのありようを検討するためのヒントになりますでしょうか?
少し、こうした視点から、ファシリテーションをまとめてみたいと考え始めています。