第4回体験学習実践研究会(看護医療領域)を開催しました!
本日、午後7時から午後9時30分まで。
表題の体験学習実践研究会(看護医療領域)の今年度第4回目を開催しました。
参加者は、これまでより、少なかったのですが、医療現場から3人の参加者があり、それぞれの経験を聴かせていただきながら、ディスカッションを深めることができました。
話題提供者は、JIELの研究員でもある看護師の鈴木由子さんでした。
ディスカッションの内容は、鈴木さんが仕事をされている病院の次年度(平成23年度)の人間関係トレーニングの研修プランの検討でした。
まず、鈴木さんから、先日の津村とのミーティングの後、考えてこられた研修プラン「自分を生かす学び方−体験から学ぶ」のお話をしていただきました。
研修プランは、クリニカルラダーのステップに合わせた4つのステップからなるプログラムでした。
ステップ1:新人対象の人間関係トレーニング:自分の気持ちや他者の気持ちに気づくこと
ステップ2:グループ(チーム)活動の中での自分や他者のありように気づくこと
ステップ3:グループ(チーム)活動のプロセスに気づくこと
ステップ4:グループ(チーム)の中での自分の働きに気づくとともに、他者やグループに働きかけること
こうしたねらいのもとでの、研修のプランでした。
そうした内容の妥当性を吟味するために、まず、今「なぜ」看護師に人間関係トレーニングが必要なのか?ブレインストーミングをしながら、それを津村がマインドマップに描いていき、議論を深めました。
下図は、ディスカッション後のマインドマップです。
大きくは、メインブランにも表されていますが、
・職業柄、ヒューマンサービスに従事する看護師として他者と関わる力の育成の必要性
・チーム(広くは組織)として、医療に関わるために必要なグループ(チーム)の中での自分のかかわり方の育成
・さまざまな患者さんなどと瞬時瞬時に、感情を抑えたり、感情を発露させたりと、柔軟に関わる必要のある私のありようの点検と育成
・現代社会の問題にもなっている若い人たちの人間関係能力の乏しさと職業について若い時期にリーダーとして機能しなければならないといった自己成長のために必要なこと
などがあげられました。
次に、鈴木さんが勤務する病院を中心に、クリニカルラダーとしての4つのステップに必要と考えられる人間関係能力に関わる力を整理してみました。
それが、下図です。
この点検後、再度、最初の研修プランのねらいにもどり、その整合性を点検しました。
かなり4つのステップで必要とされる、中心的なテーマが抽出されたのではないかと思います。
それが、前述した4つのステップの大枠でもあります。
こうしたそれぞれのねらいをもとに、さらに具体的な研修プランに仕上げて行かなくてはなりません。
そのプログラムかと同時に、津村は、できる限り、最小限の外からの力で、数年後には、病院の構成員の力によって、持続的に生成される教育支援制度が生まれることを願っています。
もう少し、いや、そのような持続的な学習する組織になる(ことを願って)まで、協力していきたいと考えています。